大阪市北区からご来店頂きました。シンプルな甲丸型の結婚指輪を手作りしたカップル様のご紹介です。
大阪の梅田からなんばまでの間で結婚指輪の手作り出来るお店が増えてきたようです。結婚するカップルの大半は既製品の結婚指輪を購入されると思いますが、結婚指輪を手作りして購入するカップルも増えてきたという事だと思います。
デザインにそれほどこだわりが無く、他に付加価値を求める人が増えてきたという事だと思います。
結婚指輪原型作り
今回ご来店の大阪のカップル様の指輪もシンプルな甲丸リングなので既製品とデザインは変わらないと思いますが、自分たちで作った指輪を身につけたいという優先順位から手作りにご来店頂きました。
ワックス切り出し
ワックスでの手作りは納期まで1ヵ月ほどかかりますが、製作自体は簡単で女性でも無理なく手作りすることが出来ます。
ワックスから切り取るためにはまず、ワックスに目安になるようにラインを引きます。
この目安線にそってノコギリで切ると正確に切ることが出来ます。
ワックスを切るためのノコギリもいろいろ種類がありますが、写真は糸鋸で鋸刃はワックス専用の鋸刃を使っています。
ワックス専用の鋸刃は刃が荒くワックスで目詰まりしにくい構造になっており通常のノコギリよりも早く切れます。ただし、刃が全方向についているため真っすぐに切るのが難しく油断すると曲がって切れてしまいます。切るのにちょっとしたコツがいりますが、それでも良く切れるのでワックスの切断にはお勧めです。
サイズ合わせ
指輪のサイズを合わせるためにワックスの穴を広げるのですが、穴を広げる作業にもワックスリーマーという専用の道具を使います。
リーマーは単純にワックスの穴に差し込んで回すだけで穴大きく広げることが出来てサイズ合わせ出来るのですが、回すにもちょっとしたコツが必要です。
ワックス作業全般に言えることなのですが、力を入れすぎないのがコツです。
リーマー作業では具体的に穴に深く差し込みすぎないようにするという事で、深く差し込みすぎると回す抵抗が大きくなり結果、力を入れて回す必要が出てきます。そうすると穴の中がガタガタになりがちです。
力を入れずに回すことが出来るように深く差し込みすぎないようにして少し空回りしてるかな。ぐらいの位置でスムーズに回せると削った断面が滑らかに削れて行きます。
大きいサイズの場合はなかなか削れなかったりしますが、慣れてくれば少し力を入れて沢山削れるような位置でまわしましょう！
結婚指輪原型の完成
内側を削ってサイズを合わせることが出来たら、最後に表面を仕上げます。
内側を削っただけだとまだ余分な厚みがあるので、この余分な厚みを削ります。指輪の厚みはおおよそ1.5mm～1.7mmぐらいの厚みになるように表面を削って適正な厚みにします。
適正な厚みになれば甲丸型にするか平打ち型にするかで表面を仕上げます。
今回の大阪のカップル様の場合はシンプルな甲丸型が希望でしたので、甲丸型に仕上げていただきました。
ストレート型の甲丸であればワックスの作業時間は約1時間程度で原型が完成します。
鋳造を経てプラチナ結婚指輪完成
お客様に手作りして頂いた結婚指輪のワックスは「ロストワックス鋳造法」という方法でプラチナやゴールドにします。
簡単に説明すると、ワックスを埋没材という石膏のようなものの中に埋めて電気炉で焼きます。
埋める際に事前にワックスに湯道というワックスが溶けて流れ出すためのパイプをつけておきます。
ワックスが流れ出てしまうとワックスの形の空洞が石膏の中に残り、その空洞部分に溶かした金属を流し込むとワックスと同じ形の金属が出来上がるという方法です。
鋳造を経て貴金属に仕上がるまでの期間は約1ヵ月～1ヵ月半ほど必要です。
少々納期がかかりますが、完成した結婚指輪がこちらです！
シンプルなプラチナの甲丸型結婚指輪の完成です。
指輪のデザインとしては本当にシンプルなデザインなのですが、MAKIでは内側に入れる記念日などの彫刻は無料で彫刻をしており、いろいろなマークや文字を彫刻することが出来ます。
今回のカップル様はお互いのイニシャル間に梅の花を入れたいというご希望でしたので、梅の花を彫刻しました。
内側の彫刻は指輪を外した時にだけしか見えませんが、お二人がこだわった部分です。
完成をお渡しした際は大変喜んで頂けました！
この度は大阪工房での結婚指輪手作りのご来店ありがとうございました😀
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