大阪市内にお住いのお客様で、MAKI大阪工房のお近くのお客様のご来店です。
当工房はJR大阪駅から徒歩10分程度の場所にあり、神戸や京都など近隣の関西方面からのご来店に便利です。
今回お客様が手作りした結婚指輪のデザインはとても珍しい形になっています。指輪は身に着けた時にストレートだったり、S字型、V字型に見える形が多いですが、外した時に指輪の形がわかるというデザインです。
身に着けているときはストレート型で表面が凸凹しているだけのように見えますが、指輪を外して側面から見ると花びら型の形をしている面白いデザインです。
金属を使って手作りする彫金製作では作ることが出来ないのでワックスを使って原型を作るワックスコースで製作していただきました。
このような形を初心者の人が手作りで作るのは難しいように見えますが、意外と簡単に作れる形です。
作り方は基本形のストレート型の指輪を作ります。指輪に厚みがあるので指輪幅は広くない方がスマートなので2mm幅としました。
ワックスを2mm幅になるようにノコギリで切り出した後、ヤスリで切った断面をきれいにやすります。
幅が出来たらワックスの穴を削って自分たちの指輪サイズに広げていきます。穴を広げるにはワックスリーマーという専用の工具を使って作業します。
リーマー作業の動作は簡単で、ワックスの穴に差し込んで回すだけで内側が削れて大きくなるのですが、差し込みが強いとリーマーがスムーズに回らず、弱いとなかなかけずれていきません。
リーマーでの作業はちょっとしたコツが必要です。ですが、しばらく続けているとだんだん慣れてきてスムーズに削れるようになってくるようです。
彼の指輪サイズがとても大きなサイズだったので少し時間もかかり大変そうでしたがなんとかサイズを合わせることが出来ました。
もし、どうしても苦手でうまくできないという方の場合はスタッフがお手伝い差し上げます。
完成した花びら型の結婚指輪原型です。花びら型に削るには指輪の厚みを少し厚めにしてから、表面の5か所をヤスリで溝を削り、溝を左右に広げるようにヤスリで整えるように仕上げていきます。写真を見てみるとふんわりと盛り上がった5か所の厚みが花びらのように見えてとても可愛らしいデザインです。
完成した原型はプラチナで鋳造して指輪に仕上げます。形も目を引く形ですが、レディスにはトップ部分に誕生石を入れてより個性的でオリジナリティあふれる結婚指輪になっています。
宝石の真ん中は無色透明のダイヤモンドですが、左右にそれぞれお二人の誕生石である、エメラルドとピンクトルマリンを埋め込んでいます。
マルチなカラーになりヨーロピアンな雰囲気も出ている個性的な結婚指輪となりました。
この度は大阪工房へのご来店ありがとうございました!