大阪府南部方面からご来店頂きました!
ワックスを使って結婚指輪の手作りです。ワックスで指輪原型を作る方法の場合、彫金で作るよりも納期がかかります。約1か月~1か月半ほど必要ですが、今回のお客様は挙式の約2か月前にご来店頂きましたので納期には充分間に合う日程でした。
彫金で指輪を作る場合は最短で当日に持ち帰って頂く事が可能ですが、シンプルなデザインしか作れないのがデメリットです。一方ワックスを使った方法は納期が必要ですが、様々なデザインの指輪を作ることが出来るのがメリットです。
今回ごライタン頂いたお客様のデザイン希望がS字型に歪んだ指輪でしたのでワックスで手作りして頂きました。挙式まで日程に余裕があるので問題ありません。
まずワックスの切り出しです。ストレート型の指輪を作るのと違いS字型の場合は歪み幅分を切り出して形を削り出します。そのため幅は4mm程度で切り出します。
ただし、歪んで切れてしまいがちなので4mmぴったりではなく、少し広めに切ります。
広めに切り出したワックスの断面は凸凹になっているのでヤスリで削り整えます。この時に正確に4mm幅になるように削ります。結婚指輪の場合はペアで作るので歪みをそろえるために双方4mmに揃えます。ちなみに単品の場合は歪みをそろえる必要が無いのでおよそ4mmでも構いません。
幅をそろえることが出来たら内側を削ってサイズを合わせます。そのあとで指輪の形であるS字型に削り出します。この作業が一番難しく丁寧に行っていただく必要があります。
削る部分は当工房の職人がマジックで塗りつぶして指示致します。マジックで塗りつぶした部分を削るのでどこを削れば良いかという心配はございません。ですが、この作業は削りすぎると場所によって指輪幅が変わってしまったりするので削りすぎないようにちょっとずつ作業して頂いた方が確実です。
慎重に形を削り出しておおよその形が出来上がりましたら、仕上げの細かいヤスリがけ、歪みを滑らかに仕上げるという最終仕上げは職人がお手伝いいたします。
ここまでの作業で約2時間弱です。結婚指輪の原型が完成しました。
完成したワックス原型は当工房でプラチナ鋳造し、表面をピカピカに磨いて立派な結婚指輪が完成しました!
プラチナ鋳造、仕上げは一般に販売されている結婚指輪をはじめ、ジュエリー製品を作る場合の製法と全く同じなので仕上がりは一般の物と変わりはありません!
ワックスを削っての指輪作りは簡単ですが、初心者の方が細かい複雑なデザインを作ることは難しいといえます。
ですが、昨今人気になっている結婚指輪はシンプルなものになっています。また結婚指輪を手作りする人はデザインよりも自分たちで作った結婚指輪を一生物として身に着けることに意義を感じて手作りする人が多いです。
手作りすれば愛着のわく結婚指輪になるので大事に出来る逸品になることでしょう!