結婚指輪の好みに対するこだわりは人それぞれで、手作りする人によって作られる結婚指輪は同じデザインの物は一組もありません。
個性的でインパクトのあるデザイン、一見シンプルだがよく見れば個性的な部分があるなど、人によってこだわりの部分が違います。
今回ご紹介する結婚指輪のデザインは後者のほうで、一見シンプルですがよく見ると拘りのデザインになっているという結婚指輪です。
京都からお越しのお客様で大阪工房で結婚指輪を手作りして頂きました。
指輪ワックスの切り出し
まずはワックスの切り出しです。ワックスを切る体制は人にもよりますが、立ち上がって上から見る方が歪まずに切りやすいようです。
ノコギリを使ったことが無い人もいるようで、使い方が良くわからないという人もいらっしゃいます。そのような人がいらっしゃっても使い方を丁寧に説明し、真っ直ぐに切れるような切り方を教えていますのでご安心ください。
初めてノコギリを使う方で真っ直ぐに切れなくても、指輪の必要な範囲を切り取れさえすれば大丈夫です。また、ほんとうに難しい場合はスタッフがお手伝いいたします。
ノコギリでワックスを切るコツ
1.力を抜いて押さえないように切る
ワックスは柔らかいのでノコギリを押さえつけて切るとノコギリの刃が食い込んで切りにくくなります。力を抜いて押さえないようにしてノコギリを前後にストロークするだけで簡単に切れていきます。また、ワックス持って押さえる力も少なくてすみます。
2.ノコギリを引くときに意識して真っ直ぐ切る
ノコギリの刃は引くときに切れるような方向で刃がついています。押すときにも切れますが、引くときに真っ直ぐ切るように力を入れて切ると上手く切れます。
ワックスのヤスリ掛け
ノコギリを使ったことが無い人もいれば、ヤスリも使ったことが無いという人もいらっしゃいます。基本的には削りたい部分にヤスリをあてて擦れば自然に削れて行きます。
ですので、効率よく綺麗に削るコツなどもお教えしております。
ヤスリを上手に使うコツ
1.押すときに削る
ヤスリの削る刃の向きは押した時に削れるようについています。そのため、押すときに意識して力を入れると効率よく削れます。
2.削れてない部分を狙って削る
最初は全体を荒く削っても構いませんが、希望の大きさに近づいてきたら目で見て、少し厚みがある場所を狙ってその部分を重点的に削っていきます。全体を同じように削っても削れた部分に差が出てくるので、厚みのある部分のみ削るようにします。
3.押さえつけないようにして削る
ワックスの厚みがある時にはヤスリをワックスに押さえつけて削っても大丈夫ですが、ワックスの厚み、幅が細くなってきたときにヤスリで強く押さえて削るとワックスが押さえる力で歪み、最悪ワックスが折れたり割れたりするので押さえつけて削らないようにします。力を抜いてヤスリで擦るようにして削れば折れることはありません。
ワックス製作作業は力を抜くのがコツ
前述したようにワックスを切ったり削ったりする作業は力を入れすぎないのが上手に作るコツです。
特に指輪の原型が細く、その表面に模様を入れたりする場合には力を入れてヤスリをかけると折れてしまうので注意が必要です。
仮にワックスが折れたとしても熱で溶かしてくっ付けるなど修正が出来ますのでご安心ください。ですが、出来ればワックスを折ったりしないように完成させた方が気分的にも良いでしょう。
手作り結婚指輪の完成
今回大阪工房で手作りして頂いた結婚指輪のデザインは細い指輪の原型の表面にヤスリで細かい模様が入っています。このような模様を削る場合も力を入れすぎるとワックスが折れやすいので注意して作業して頂きました。
今回のお客様はワックスを折ったりすることも無く上手に原型を作ることが出来、プラチナ鋳造で結婚指輪が完成しました!
指輪のトップ部分に溝が入っていますが、指輪の左右で溝の幅が違います。直線的な溝を彫るよりも難しいですが、動きのある表情のデザインになっています。
レディスの溝の縁はミル打ちを施して可愛らしい印象に仕上げています。
難しいデザインではありませんがあまり見かけない模様なので、シンプルながら個性的な結婚指輪に仕上がっています。
自分たちで手作りする結婚指輪の場合は、このように難しいデザインでなければ自分たちでデザインすることが出来、世界で二人だけの結婚指輪を作ることが出来ます。
また、お店に頼むフルオーダーよりも価格はかなり抑えて作ることが出来るので大阪で結婚指輪の購入をご検討中のカップル様は是非、ジュエリークラフトMAKIでの手作りをご検討くださいませ😄